謹啓
東日本大震災で被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げますと共に、お亡くなりになられた方々のご冥福と被災地域の一日も早い復興をお祈り致します。
社会的な混乱が続く中、第65回日本栄養・食糧学会大会の開催について慎重に検討を重ねて参りました。その結果、会員の研究発表および情報交換という学会の最も重要な機能を発揮する場である年次大会を開催し、栄養・食糧学を着実に発展させる手助けをすることは、現在、本学会が果たすべき使命であるとの結論に達しました。これは、非常時における健康の回復・生活の再建にも貢献するものであり、未来を担う世代の健やかな成長と健康の維持に不可欠なものと信じております。
現時点で、会場となるお茶の水女子大学およびその周辺の施設は計画停電の対象地域外にあること、5月中旬には交通規制や計画停電の一時的縮小が予想されることから、予定どおり開催する方向で粛々と準備を進めております。
予定されているプログラムに加え、緊急企画として『Emergency Nutrition-災害時の栄養・食糧問題とその対策を考える』と題したシンポジウムを開催する運びとなり、皆様と共に、緊急時の食の支援について、栄養・食糧学の見地から考える場になればと考えております。
一方で、電力不足については、解消の見通しが未だ立たない状況であることから、大会運営において出来る限り節電に努めるべく、一般演題の発表形式をパソコンからOHC(書画カメラ)に変更することにいたしました。発表者の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承ください。その他の行事、また会場設備につきましても、なるべく簡素に取り行いたいと考えておりますので、ご理解ご協力の程お願い申し上げます。
今後状況の変化により、皆様にお伝えすべき事象が生じた場合には、大会ホームページにて速やかにご案内いたしますので、どうか頻繁にご確認ください。
可能な限り多くの皆様にご参集頂き、来年度の東北・仙台での開催に向けての一歩を記す学会大会となることを祈念しております。
謹白 |