第65回 日本栄養・食糧学会大会

 第65回日本栄養・食糧学会大会は、平成23年5月13日(金)から15日(日)にかけての3日間、お茶の水女子大学の徽音堂(講堂)を中心に開催されることになりました。
 お茶の水女子大学で本大会が開催されるのは、第16回(1962年)櫻井芳人会頭、第39回(1985年)福場博保会頭、そして14年前の第51回(1997年)五十嵐脩会頭についで4回目になります。名立たる諸先輩の先生方の後を受けての本大会開催は身の引き締まる思いです。
 日本栄養・食糧学会は、栄養科学ならびに食糧科学に関する基礎研究および応用研究についての発表、知識の交換、情報の提供を行うことによって、栄養・食糧学の進歩、普及を図り、我が国における学術の発展と国民の健康増進に寄与することを目的としています。本学会は、言うまでもなく栄養・食糧学の学会として、最高峰に位置していますが、日本医学会にも第14番目の分科会として属していることは、栄養・食糧学にとって基礎科学研究、応用科学研究のいずれにおいても医学の重要性を認識していた私達の先達の大英断の賜物であったと思います。
 もともと、栄養・食糧学と医学は一体のものであったのが、学問の進歩とともに細分化されていたにすぎず、栄養学の発展の為には、医学が必要であり、医学にとって栄養学は基礎科学として必要不可欠な、互いに補完しあう関係でもあります。本学会は、こうした医学を内包してきた歴史を有していますが、近年の学会における医系の会員の数の減少は、医系の会員の一人として気になります。
 毎年開催される大会には、全国各地から、栄養・食糧学、農学、医学、薬学、生活科学、健康科学、理工学など、栄養・食糧学に関する幅広い領域の研究者が、栄養・食糧学に関する 諸問題を解明するために集まり、毎回、700演題に近い一般演題が討論され、諸々の課題に応えています。
 そこで今回は、温故知新、原点に返って、栄養・食糧学と医学の融合を一つのテーマにします。本学会の主幹である栄養・食糧学の基礎科学をあくまでメインにおいて、栄養・食糧学に関心のある医系の先生方による特別講演、教育講演をバランス良く取り上げるとともに、シンポジストとしての参加を考えています。同時に、学会の将来を見据えて、若手研究者の飛躍の場になる機会を作る事にも力を入れたいと考えています。今回も、一般演題を基にして、会員の皆様の期待に応える特別講演、教育講演を用意する所存です。
 本学会の会員の先生方は無論のこと、会員以外でも本学会に関心を持っている栄養・食糧学、農学、医学、薬学等の専門家など、一人でも多くの栄養・食糧学に興味をお持ちの方、専門家に参加して頂ける会にしたいと準備を進めています。
 本学会は3年ぶりに東京で開催されます。4回目の開催となりましたお茶の水女子大学で行われる日本栄養・食糧学会に多数の参加をお待ちしております。

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